2018年6月
お昼をいただいてお腹も満たされたところで、先に進んで行きますよ。
〈奈良・吉野 前編〉青の交響曲に乗って新緑の吉野へ
〈奈良・吉野 中編〉紫陽花の道を進むと、そこは…
豊臣秀吉や与謝野晶子が愛した宿坊「竹林院」
道中 気になったので入ってみた。
推古天皇の時代に聖徳太子が創建したと言われ、明治初期の神仏分離令にて廃寺となり、その後天台宗を経て修験道系の寺院となったのだとか。
宿坊として、豊臣秀吉が花見に来たり、与謝野夫妻が宿泊しに来ていたそう。
壁の絵には虎がいっぱい。いつの時代に描かれたものなんやろう。
池には睡蓮の花が。
今回は入らなかったけど、この先には「群芳園」という庭園があり、千利休がつくったものだそうです。
与謝野夫妻がここを訪れた時に詠んだ歌が、石碑に刻まれているのだとか。
山の鳥竹林院の林泉を 楽しむ朝になりにけるかも ― 与謝野晶子
み吉野の竹林院の静かなり 花なき後もここに在らばや ― 与謝野鉄幹
竹林院を出て奥に進むと、左手に赤い仁王像が。
大峯山寺 桜本坊。天武天皇建立で、現在も修行ができる道場。
すれ違った修験者さんたちは、こういったところで修行してるんだな。
そして坂道を
のぼって
のぼって
のぼって
だいぶ上がってきたよ〜
もうちょっと!
静かなる子授けの神「吉野水分神社」
ようやく着いた〜
吉野水分神社は、奈良にある4つの水分神社の一。
「くまる」は「配る」で、それぞれ地域の重要な水源となる分水嶺や河川の上流に祀られています。
その「みくまり」が「みこもり(御子守)」と訛って、子宝の神様として崇められることになったんだとか。
言葉っておもしろいですねv
跡継ぎに中々恵まれなかった秀吉も、ここに参拝して秀頼が授かったのだそうです。
かなり登ってきたからかお客さんも少なく、かなり静かでした。良い雰囲気。
手水舎の龍が竹だった〜可愛いv
大きな木彫りのふくろう。
もはや奥千本まで行く体力と時間がないということで、今回はここまで!
折り返して、一番の目的である葛餅に参ります〜
賞味期限10分!の絶品 葛餅・葛切り「中井春風堂」
当初は違う甘味処に行く予定だったのですが、遠くて時間がなくなったので予定変更。
「吉野 葛餅」で検索して、ダントツでヒットしたのがこの「中井春風堂」さん。
何故なのかは、行ってみるとわかりました。
店頭に実演スペースが設けられていて、葛って何?という説明や作っている様子を見せてもらえるのですv
お店に入ると、オーシャビューならぬマウンテンビュー?
ガラスなくて直で山ですv
甘味処というより、完全にオシャレなカフェという感じ。スマホの充電器まで用意されていますv
カフェメニューは「本葛餅」と「本葛切り」の2種類のみ。
注文して少し経つと実演スペースに呼ばれます。
葛と葛粉ってどんなの?
説明&実演してくださるのは店主・葛職人の中井孝嘉さん。
原料の葛粉と、それを水に溶かして一晩寝かせたもの。
これが葛。
実はその辺に生えてる。
葛の根っこ。
この根に含まれるデンプンを精製したのが葛粉。
…と言ってしまうと一言で済んでしまうけど、実際葛粉になるまでには
根を掘り出して泥を落とし、粉砕して水で洗いデンプンを沈殿させ、アク抜きと沈殿を数回繰り返し、不純物を取り除き、良質なデンプン部分だけを日陰干しで乾燥させて完成!!
…という手間がかかっているのですね。
(正確には覚えてないので、wikipediaさん参考)
ということで葛粉は生産量が少なく高価。
なので、一般に「葛粉」として売られているものは、じゃがいも・さつまいも・とうもろこしなどのデンプンと混ぜたものが多い。
一方、葛粉100%のものを「本葛粉」と呼ぶ(のが本来なのだが、実際基準が明確に定められているわけではなく、葛粉が一定割合以上入っていれば本葛粉と表記されているケースもあるらしい)。
中井春風堂さんは、この「混じりけのない本葛」にこだわっているのですね。
どうして賞味期限10分?
さて、葛粉はデンプンなので水に溶けません。
溶けたように見えても、それは混ざっているだけ。時間が経てばデンプンが沈殿してしまいます。
そこに熱を加えると、透明になり粘りが出ます。ここで初めて葛と水が一体に(デンプンの糊化)。
ただ一度一体になっても、冷めればまた分離し白く戻ってしまいます。
つまり葛の食べ頃は「出来たて」!
熱を加え一体になってから、冷めて分離するまでが10分なのですね。
「葛餅や葛切りといえば冷たいというイメージがあるかもしれません。でも、冷たくなくても美味しいのが本当の葛なんです!」という中井さん。
え〜ほんまに〜??
簡単!葛餅&葛切りの作り方
ついに「これから作っていきますよ〜作り方はとっても簡単です。」
まずは葛餅から。
葛粉水溶液を鍋にかけます。
すると透明になり固まり始めます。
混ぜます。
こんなになりました。
食べやすい大きさに切ります。
お次は葛切り。
葛粉の水をバットに流します。
お湯にバシャンと浸けちゃいます!
何もないように見えるくらい、透明な葛切り。
これをバットから剥がします。
ぺろん。
切ります。
器に移して完成!
実際には出来上がりをすぐ提供できるよう、葛切りができてから、湯に浸けていた葛餅を切ってくださいました。
葛餅はきなこ、葛切りは黒蜜をつけていただきます。
つるんっ。
うま〜(о´∀`о)
って思わずなっちゃう美味しさです!
楽しくて美味しいひととき
ぜひご堪能あれ♪
information
宿坊 竹林院群芳園
住所 奈良県吉野郡吉野町大字吉野山2142
電話 0746-32-8081
電話受付時間 9:00-20:00
葛屋 中井春風堂
営業時間 10:00-17:00(16:30オーダーストップ)
定休日 水曜日(冬期は土・日曜日のみ営業)
住所 奈良県吉野郡吉野町吉野山545
電話 0746-32-3043
吉野 地図
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